Dream is Destiny

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アクリル/木製パネル(80cm×100cm) 未完
子供の頃からよく夢を見る。 一晩に数えきれない程の夢を見ることも多々ある。 自分にとって夢はまさしくパラレルワールドであり、もう一つの人生の記憶だ。
現実の人生を変えてしまう夢に遭遇することもある。
例えば私の場合は「絵」だ。 子供の頃から絵を描くのは得意なほうだったが、画家を夢見たことはなかった。 どちらかというと私は子供の頃から夢も希望もなかった。 保育園の卒園式で、将来の夢を絵に描いて発表するとき、 他の子達はパイロットや医者や歌手などを夢見て絵描いていた。 私は子供心に、誰にも負ける気がしない描写力を駆使してタクシーの絵を描いた。 タクシーの運転手を夢見ていた訳ではない。 誰もが描くありきたりの夢を皮肉っただけだ。 (自他ともに認める自意識過剰な嫌なガキだった)
大人になって勤務先の同僚から「ホントに夢も希望も無さそうだよね」と よく言われたものだ。 そんなことは自分が一番知っているし、そんな自分に酔いしれていた訳でもない。 そんなある日、自分が画家として個展を開いている夢をみた。 中学卒業してからは全く絵に興味なかったのに、なぜそんな夢を見たのか意味が分からない。 しかもその絵は自分の想像力を超えていた。 その想像力はいったい何処から来るのか?  自分には不思議でならなかったが、おそらく外部からの記憶だろうと深追いは避けた。 そのころから絵に興味を持ち始めたのは事実だが、自分で描く自信はなかった。 それ以前に描きたいという意欲もなかった。 実際に描くきっかけとなったのはアンディ・ウォーホールの原画を見たとき。 その絵を前にして壮絶な所有欲が湧き、思わず硬直した。 当然自分に買える代物ではない。…ならば贋作を作って部屋に飾ろう… そんな不純な動機だった。
そして画材を揃えて独学を始めた。 習作を何枚か描くうちにウォーホールの贋作の件はどうでもよくなった。 それどころか仕事も辞めた。
絵を描いていると、 不思議と忘却の彼方へ追いやられた夢の記憶とリンクする。
今では横になって目をつぶるだけで夢をみる。 現実の思考力は崩壊しかかっているといってもよいだろう。 (犯罪者にはならないのでご心配なく) (ペットをこよなく愛する穏やかな日々を送っておりますw)
夢をコントロールするか、特殊な覚醒状態を自在に操り、 無限の想像力を手に入れたい。 その進化を人類の後世へ残したい。 ]]>